はじめに
DocBase開発チームでOKRを導入を開始しました。まだ始まったばかりですが、弊社でのOKRの決め方、運用方法を書きたいと思います。
実はこれまでに何度か会社全体で導入を試みて、開始すら出来ずに失敗に終わっていました。弊社と同様にOKRの難しさから導入を諦めたチームや組織に少しでも助けになればと思います。
OKRとは?
OKRは目標(Objective)と目標達成度を測る指標(Key Results)をリンクさせ、組織と個人が向かうべき方向性とやるべき事を明確にする目標管理手法の1つです。
OKRで調べると上記のような説明が出てきます。
OKRについて説明してある良い記事がたくさんありますので、ぜひそちらを参考にしてみてください。
参考記事
- Googleやメルカリも導入する「OKR」は、なぜスタートアップの成長に不可欠なのか──BEENEXT 前田ヒロ氏が語る
- OKRの難しいところと、チームでOKRを作成するプロセス案
- 【保存版】Googleも採用する目標管理「OKR」を徹底解説!導入事例や運用ツールも紹介
なぜ導入したいのか?
DocBaseが、どこを目指すのかと正しく進めているのかをチーム全員が認識し、活動できるようにしたかったからです。
サービスを運営していると様々な要望が送られてくるため、機能を追加したくなります。また競合サービスが新しい機能を追加すれば、追従したくなります。それらに振り回されず、ミッションに向かって、脇目もふらず進められるようにしたい。さらに弊社の場合は、全員が受託プロジェクトにも関わっているため、DocBaseの開発ではミッションに沿った大事な部分しか開発したくないということで、OKRの導入を検討していました。
OKRの難しさ
何度か失敗して感じたのですが、OKRの難しさは下記の点にあると思いました。
- 適切なObjectiveの設定
- OKRを運用し続けること
1については弊社の場合は受託開発事業と自社サービス事業の2つの事業があり、その2つの事業のOKRについて整合性を取ることが難しいという問題が一番大きかったのですが、1つの事業だけの会社であっても会社と部門、個人のOKRを連動する形で設定するのはかなり難易度が高いです。
2については、ただ単に決めただけで終わってしまう場合です。弊社でも週報などで運用し始めたけど、単にKRの進捗を見直していくだけで終わりました。
再挑戦
OKR(オーケーアール) シリコンバレー式で大胆な目標を達成する方法 クリスティーナ・ウォドキー.(著)を参考に再挑戦して運用しています。
先ほど挙げた躓いた点を回避するため、DocBaseの開発チームのOKRに絞ること、また上記の本で紹介されている四角形の形式で毎週ふりかえるようにしています。
出典元:クリスティーナ・ウォドキー. OKR(オーケーアール)日経BP社
Objectiveを決める
まず小さく始めるため、DocBaseの開発チームのみで始めてみました。
OKR本を参考に次のように決めています。
- Objectiveの考え方、ルール、決め方について全員に説明する
- 全員と2時間のObjective設定ミーティングの日時を決める
- ミーティングまでに各自1つずつObjectiveを検討する(検討時間は1日程度)
- 全員で検討してきたObjectiveからさらに検討し、1つのObjectiveを決定する
ルール
- ミッションに沿ったものにする
- 定性的で人を鼓舞する内容にする
- 3ヶ月で実現できるものにする
- 3ヶ月でやり遂げるのが難しく、かつ不可能ではないものにする
Key Resultsを決める
Key Resultsについても、事前に案を検討してから話し合うようにしました。
弊社は事前に考える時間を作ったため、ObjectiveとKey Resultsの設定ミーティングを分けましたが、時間があれば、一気に進めてしまってもいいとは思います。
- Key Resultsの考え方、ルール、決め方について全員に説明する
- 全員と2時間のKey Results設定ミーティングの日時を決める
- ミーティングまでにKey Resultsを検討する(検討時間は1日程度)
- 全員で検討してきたKey Resultsからさらに検討し、3つのKey Resultsを決定する
ルール
- Oに対して3つのKRを作成する
- KRはOを満たしたことを数字で表す
- 目標を達成できる自信が半分(自信度10分の5)となるストレッチゴールとする
ふりかえり
DocBaseの開発チームでは、以下の4点を決めて、毎週月曜にふりかえりを行っています。
今週の優先事項
- 目標に向けてやるべき、重要なタスクを3〜4つ挙げる
- P1 やらなければならないこ
- P2 やるべきこと
- 優先順位によってOKRが達成できるか話し合う
今後4週間
- チームに知らせるべき今後の予定
- 今後の開発予定
OKR自信度状況
- 自信度10分の5が上がったのか下がったのか、その理由について話し合う
健康、健全性指標
- 守りたい2つの事柄を選ぶ
- 悪化してきた時に把握して話し合いができるように
- 例えば
- 顧客との関係
- コードの安全性
- チームの健康、健全
- OKRと項目がかぶらないようにする
参考
弊社では次のような毎週ふりかえりのドキュメントを作成して、いつも見えるようにしています。
https://docbase.io/posts/550233/sharing/95b912c3-f373-416f-8d2d-1cdbad3c9b2d
その他
弊社ではまだ行っていませんが、週の終わりに開催するウィン・セッションは良さそうです。
金曜日のウィン・セッションでは、各チームが見せられるものをなんでも見せ合う。エンジニアは作業中のコードを、デザイナーはモックやマップを見せる。どんなチームにも共有できることがあるはずだ。営業部門は成約に至った顧客を紹介できる。カスタマー・サービス部門はサポートした顧客について話せる。ビジネス開発部門は取引の概要を共有できる。
出典元:クリスティーナ・ウォドキー. OKR(オーケーアール)日経BP社
DocBase近況
大きな機能追加としては次の2点がありました。
SAML認証によるシングルサインオンに対応
同時編集機能
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